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放射性物質測定

放射性物質測定

簡易測定
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高精度NaIシンチレーション検出器を搭載した最新型のガンマ線スペクトルメータを用いた飲料水、土壌の測定を行います。

精密測定
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ゲルマニウム半導体検出を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる核種及び放射線を測定します。

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食品中の放射性物質の新たな基準値(平成24年4月1日から施行)

東京電力福島第一原子力発電所の事故後、厚生労働省では、食品中の放射性物質の暫定規制値を設定し、原子力災害対策本部の決定に基づき、暫定規制値を超える食品が市場に流通しないよう出荷制限などの 措置をとってきました。暫定規制値を下回っている食品は、健康への影響はないと一般的に評価され、安全性は確保されています。しかし、より一層、食品の安全と安心を確保するために、事故後の緊急的 な対応としてではなく、⻑期的な観点から新たな基準値を設定しました。

新たな基準値の概要

放射性物質を含む食品からの被ばく線量の上限を、年間5ミリシーベルトから年間1ミリシーベルトに引き下げ、これをもとに放射性セシウムの基準値を設定しました。

新たな基準値の概要
ベクレル(Bq) 1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量。
シーベルト(Sv) 生体の被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量)の単位。

新たな基準値設定の考え方

線量の上限を1ミリシーベルトとした理由
  • 食品の国際規格を作成しているコーデックス委員会の指標が、年間1ミリシーベルトを超えないように設定されていること。
  • 多くの食品の放射性物質の濃度が、時間の経過とともに相当程度低下傾向にあること。
食品区分の考え方
  • 特別な配慮が必要な「飲料水」「乳児用食品」「牛乳」は区分し、それ以外の食品は、個人の食習慣の違い(飲食する食品の偏り)の影響を最小限にするため、一括して「一般食品」と区分しています。
基準値の設定
  • 年間の線量の上限値1ミリシーベルトから、飲料水による線量(約0.1ミリシーベルト)を引き、残りの線量を一般食品(乳児用食品、牛乳を含む)に割り当てます。
「一般食品」の基準値

まず、年齢や性別などにより10区分に分け、区分ごとに一般食品の摂取量と体格や代謝を考慮した係数を使って限度値を算出しました。その結果から、最も厳しい値(13〜18歳の男性:120ベクレル/kg)を下回る 100ベクレル/kgを全区分の基準としました。これは、乳幼児をはじめ、すべての世代に配慮した基準です。

「一般食品」の基準値
「乳児用食品」「牛乳」の基準値

放射線への感受性が高い可能性があるとされる子どもへの配慮から、独立の区分とし、「一般食品」の半分 の50ベクレル/kgとしています。

「飲料水」の基準値

すべての人が摂取し、代替がきかず、摂取量が多いことから、WHO(世界保健機関)が示している基準を踏まえ、10ベクレル/kgとしています。

乳児用食品の範囲
乳児用調製粉乳 粉ミルク
乳幼児を対象とした調製粉乳 フォローアップミルクなどの粉ミルクを含む
乳幼児向け飲料 飲用茶に該当する飲料は飲料水の基準を適用
乳幼児用食品 おやつなど
ベビーフード 離乳食
その他 服薬補助ゼリー 栄養食品など

表示内容により、乳児向け食品と認識されるものは、「乳児用食品」の区分に含みます。

牛乳の範囲
「牛乳」の区分に含む食品 牛乳、低脂肪乳、加工乳等、乳飲料
「一般食品」の区分に含む食品 乳酸菌飲料、発酵乳、チーズ

消費者から牛乳と同類の商品と認識されている乳飲料(牛乳や加工乳にビタミン類やミネラル類を添加したもの)は、「牛乳」の区分に含みます。

乳酸菌飲料、ヨーグルトなどの発酵乳、チーズなどは「一般食品」の区分に含みます。

干ししいたけ、お茶などの取り扱い

加工食品などについては、原材料だけでなく、製造・加工された状態でも一般食品の基準を満たす必要があります。ただし、以下の食品については、実際に食べる状態を考慮して基準値が適用されます。

乾燥きのこ類、乾燥海藻類、乾燥魚介類、乾燥野菜など原材料を乾燥させた状態で流通するが、水で戻して食べる食品 原材料の状態と食べる状態(水で戻した状態)の両方で、一般食品の基準値が適用されます。
お茶、こめ油など原料から抽出して飲んだり、使用したりする食品 お茶(緑茶)は、飲む状態で飲料水の基準値が適用されます。米ぬかや菜種などを原料とする油は、油として一般食品の基準値が適用されます。
経過措置

新たな基準値は、平成24年4月1日からの施行ですが、市場に混乱が起きないよう、準備期間が必要な食品については一定の期間、暫定規制値が適用されます。

米・牛肉 平成24年9月30日まで
大豆 平成24年12月31日まで

暫定規制値が適用される期間内に製造・加工された食品は、賞味期限までは流通が認められます。

暫定規制値に適合している食品は、健康への影響はないと一般的に評価され、安全性は確保されています。

Q&A

セシウム以外の放射性物質は対象にしていないの?

今回の新たな基準値では、福島原発事故で放出された放射性物質のうち、半減期が1年以上のすべての放射性核種(セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム、ルテニウム106)を考慮しています。セシウム以外は、測定に非常に時間がかかるため、新たな基準値ではセシウムと他の核種の比率を用いて、すべてを含めても被ばく線量が1ミリシーベルトを超えないように設定しています。

核種とは、元素の同位体を区別するための呼称です。核種のうち放射線を発するものを放射性核種といいます。

実際には、食品からどのくらい被ばくしているの?

平成23年の9月と11月に東京都、宮城県、福島県で実際に流通している食品を調査し、推計したところ、今後の食品からの放射性セシウムによる被ばく線量は、年間に換算して0.002〜0.02ミリシーベルト程度でした(図の⻘色部分)。これは、自然界に存在する放射性カリウムによる被ばく線量0.2ミリシーベルト程度(⻩色部分)と比べても、非常に小さい値です。

食品からの放射性物質の年間摂取量の推定値
食品からの放射性物質の年間摂取量の推定値

食品中の放射性物質の検査体制はどうなっているの?

地方自治体では、これまでに暫定規制値を超えた食品、食べられる量の多い食品、主要な農産物などを中心に検査を行っています。また、国も流通段階における買い上げ調査を実施しています。これらの検 査結果と自治体の検査計画は、厚生労働省のホームページに掲載しています。

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